家政婦になりました。1
『そうでしょ?...それに、自分の好きな物を我慢する必要なんてないよ。甘いものが好きなら食べればいいじゃん、可愛い物が好きなら何時間だって見てればいいじゃん。』
あんたの父親は聞いてて腹が立った。
不良品だの出来損ないだの、勝手に言いやがって。
『弟を守るために頑張らなくちゃいけない気持ちも分かる。でも、そんな事出来るモモは不良品なんかじゃないよ。』
モモのお母さん、モモは強い子です。
『モモは、強い。一人でここまで来たんだからさ。十分立派な子だよ。』
モモはもう十分立派な子です。
『後は、その殻に閉じ籠ってないで出てきなよ。周りに誰が支えてくれてるのか見えてくるからね。』
垂れ目の可愛い目から流れる涙を掬ってやる。
出来るよ。
ピンク色のふわふわした頭をこちらも目一杯撫でてやる。