【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー






「それじゃあムギ、寄り道しないで真っ直ぐ帰ってくるんだぞ?」




跨ってた真っ黒なバイクから降りたら
ヘルメット越しで流に言われた。



思わず素直に頷くけど...




「あのね...流。
校門近くまで別に送り届けなくていいから」



朝からバイクで登校なんて
こっちに向かって歩いてくる登校中の生徒達に見られて恥ずかしい。



言わなくても分かってると思ってたけど...



目立ちすぎて、ほんと...嫌になってくる。




「ああん?いいだろ別に。
虫(男)除けだよ虫除け。
俺といるとこ見られたら、ムギちゃんに変な男寄ってこねーだろ?」



「あのね...そもそも私モテないから。
変な心配いらないの、ほんと。」



「ムギちゃん、可愛いのに謙虚だからほんと好き」



「...」



駄目だこの人、早くなんとかしないと...




流から見たら、私って相当可愛く見えるのかな?



だとしたら流の頭は完全にお花畑で出来てる思う。




私のこと...美化しすぎだよ...。








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