【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー
ーーーそして。
待った甲斐があった。
こっちに向かって一直線に走ってくる流の姿を見て、自然と溢れる涙が愛しい。
赤いベンチとはサヨナラだね。
立ち上がって流に向かって勢いよく抱きついた。
「りゅ...!」
「ムギ...っ!!!!
お前大丈夫か!??」
せっかく抱きついたのに、肩を掴まれてベリッ!と引き剥がされた。
圭の言った嘘を本気にして本気で心配してくれる流が好き、大好き。
苦しいくらいに愛があなたを求めてる。
「りゅう...!」
「ムギ怪我は...って...あれ、圭は?」
キョロキョロ辺りを見渡す流。
真っ暗な公園で特別なにか起きる事なんて誰も期待してないから。
流はすぐに騙されたんだと気づいて
その場にしゃがみ込んで壮大なため息を吐いた。