ぽっちゃり幼なじみはオオカミくんでした。


治療もひととおり済んで病院のベットでねむっている亜実。


異常はないけど、頭を強く打ってるから油断はできない状況だって言われて、ますます怖くなってきた。


さっきまで痛そうにうめき声をあげてたようには見えないくらいスヤスヤ眠ってる顔を見ると、早く目が覚めてくれって思いでいっぱいになる。


なんであんなに側にいたのに守ってやれねぇんだ。

名前呼んでくれてたのだってわかってたのにろくに返事もできないで、俺は最低だ。


「お願いだから目覚ましてくれよ。心配でどうにかなってしまいそう…」


亜実の額に自分の額を当てて、そう呟く。

静かに唇を重ねた。


亜実の頬を涙が1滴流れてく。


「守ってやれなくてごめん。傷つけてばっかでごめん…」


亜実の手を強く握りしてめベットに顔を押し当ててこみ上げてくるものを押し殺した。


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