◆中学生物語◆
あたしと桃子は、その様子を見ながらいろんなことを呟いていた。



「…なんかさぁ~…ウチらじゃ絶対ありえないよね。男子と遊ぶとか。ましてや、男子の家行くなんて」



「…だよね~…っていうか、あの人たち男好きだもん。しょうがないよ」



「男好きィ?…まぁね~…男好きっていうのもアリかぁ。ってか、南ちゃんて男好きって感じしなくない??おとなしい方だし。あっちのグループではあるけど」



…南ちゃん。あっちのグループで、優歩の親友でありながら、可愛いし、性格もよければ頭もいい。なんか、おとなしいから南ちゃんのことをウザイなんて1度も思ったことない。



「南ちゃんかぁ…そうだよね。桃子、同じテニス部でしょ?話したことあるの?」



「ん~…あるけど、ほんのちょっとだよ。…でも、優しいよ~あの子。なんであんな優歩と親友で、あんなグループにいるのかがわからない。まぁ、男子とは結構話すみたいだけど」



「へぇ~…まぁ、男子と話すのはよく見たことある。やっぱ、優歩の影響なんじゃない?」



あたしは、南ちゃんと話したことはあまりない。でも、いい子だということは確かだ。



…すると、優歩が南ちゃんを呼ぶ声がする。
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