トライアングル・キャスティング 嘘つきは溺愛の始まり
「どうして……」


驚いた兄の目が見開かれる。


こんなことを言う私を、どうか軽蔑しないで。


「お兄ちゃんは、演技で好きじゃない人とでもキス出来るでしょ。それなら私にしてくれたっていいよね?」



「篤の代わりが欲しいのか?」



「どうして今篤さんが出てくるの?

他の人は良いのに、私にはキス出来ないの?」



少しだけ私を睨んだ兄は強い力で私を腕に抱き、呟いた。


「途中では止められないからな」
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