トライアングル・キャスティング 嘘つきは溺愛の始まり
「そんな顔をするな。
昔のことだし、要は俺がどれだけ義理の両親に感謝してるかっていう話なんだ。
…………それで、何日かの入院の後で、俺は黒須家の一員として引き取られることになったんだ。
ただ、あの時の俺はまとまな家庭がどんなものか全く分からなかった。
休日の朝早く、自分の荷物から水筒を持ち出して水を入れていたら、義父に声をかけられたんだ。
とっさに、勝手に水道を使ったことを怒られるかと勘違いして身をすくめたんだが、もちろんそんなことではなくて。
何処かに出掛けたいのかと心配そうに訪ねる義父に、『お休みの日なのに、僕もおうちにいていいの?』って、聞いてしまうような子供だった。」
昔のことだし、要は俺がどれだけ義理の両親に感謝してるかっていう話なんだ。
…………それで、何日かの入院の後で、俺は黒須家の一員として引き取られることになったんだ。
ただ、あの時の俺はまとまな家庭がどんなものか全く分からなかった。
休日の朝早く、自分の荷物から水筒を持ち出して水を入れていたら、義父に声をかけられたんだ。
とっさに、勝手に水道を使ったことを怒られるかと勘違いして身をすくめたんだが、もちろんそんなことではなくて。
何処かに出掛けたいのかと心配そうに訪ねる義父に、『お休みの日なのに、僕もおうちにいていいの?』って、聞いてしまうような子供だった。」