さよならの時まで、笑顔で
.



「お母さん、赤ちゃんの名前ね、何にしようか?」



「....え?」



「赤ちゃんの名前だよ!」



「....っっ、そう、ね。
何が、いいかしらっ?」




涙を拭いて、悲しく笑ったお母さん。




ごめんね、お母さん。



私には、お母さんの悲しみを救ってあげることはできない。




「男の子でも女の子でもいい名前って難しいよね~」




「そうね、玲香の名前を付けるときも大変だったのよ。」




「そうなの?」

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