さよならの時まで、笑顔で
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原因は、病気が急に悪化して、そのまま....と玲香のお母さんから聞いた。




今思うと、玲香はこうなることを分かっていたのかもしれない。




でも、当時の俺は、玲香が亡くなったことを理解したくなくて。



認めたくなくて。




ただ、寝ているだけだとさえ思ったんだー。




だって。




まだ玲香の温もりが。


唇の感触が。


玲香の声が耳に。




玲香のすべてが、俺の身体に残っていたのだから―――。

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