オオカミ社長は恋で乱れる
真っ直ぐ私を見つめて尋ねてきた。
先程のような弱い眼差しではなく、真意を問うようないつもの強いもの。
そこから感じる真剣さに、自分も正直な気持ちを伝えないといけないと絵莉は思った。
「西条さんはとても素敵な方だと思います。正直最初は雰囲気が怖いと思ったけど、接しているうちに優しい人だって気付きました。西条さんはとても素敵で・・魅力的で・・。でもそう思う気持ちがどういう感情なのか、今の私には分かりません」
「・・そうか」
そう答えた西条さんの表情に落胆の様子が見て取れた。
「私は今までシングルマザーで悠と凛を育ててきて、すごく大変だったけど幸せでした。子供達には欲しがる物も買ってあげられなくて沢山我慢をさせてしまったし、働く為にそばにいてあげられる時間も少なかった。この子達には親として足りないことばかりでいつも申し訳ないなと思っているけど、どうしても私いっぱいいっぱいで・・・だからこの子達のことだけしか考えてなくて。だから誰かを好きになるとかそういう事考えていなかったから・・・だから・・西条さんのこと・・・」
話をしているうちに今まで大変だったこと・悠と凛の泣いている顔・嬉しそうに笑っている顔が次々に浮かんできて、段々感情が込み上げてきて声が震え涙が流れてしまった。
自分でも伝えたい言葉が分からなくなってきた。
言いたいのは自分の大変さじゃない、西条さんの言葉への私の気持ちだ。
それでもなんとか伝えようと口を開くのだけど、声にならない。
すると西条さんが手を伸ばしてきて私の涙をそっと拭った。
その指は触れるように頬を滑る。
そして低く優しい声色が降りてきた。
「君は2人にとって最高の母親だ。それは悠と凛のことを見ていれば分かる。君は本当に頑張ってきたのだろう。本当にすごいな」
「そんな・・」
「君には怒られるかもしれないが母親として全ての思いを悠と凛に注いでくれたから、他の男にも目をくれずに今までいてくれたことに感謝してる」
「・・・え?」
「君は今までと何も変わらずにいてくれていい。そして俺とも今までと同じように過ごしてくれないか?ゆっくりでいい、親切な人から男として見てもらえたらと思ってる」
「・・・・・」
「頼む」
押しつけではないその言葉が何故か私の胸に響いた。
私に変われとも言わない、今までと同じでいいと言ってくれる。
西条さんはいつもそう。
そんな西条さんに私も応えたいと思った。
「はい、分かりました」
それは決して無理に出た答えではない。
嬉しいと思う気持ちが私の心にあったから。
そんな私の答えを聞いて、西条さんは表情を和らげた。
「ありがとう」
そう言って優しい笑みを見せてくれた。
先程のような弱い眼差しではなく、真意を問うようないつもの強いもの。
そこから感じる真剣さに、自分も正直な気持ちを伝えないといけないと絵莉は思った。
「西条さんはとても素敵な方だと思います。正直最初は雰囲気が怖いと思ったけど、接しているうちに優しい人だって気付きました。西条さんはとても素敵で・・魅力的で・・。でもそう思う気持ちがどういう感情なのか、今の私には分かりません」
「・・そうか」
そう答えた西条さんの表情に落胆の様子が見て取れた。
「私は今までシングルマザーで悠と凛を育ててきて、すごく大変だったけど幸せでした。子供達には欲しがる物も買ってあげられなくて沢山我慢をさせてしまったし、働く為にそばにいてあげられる時間も少なかった。この子達には親として足りないことばかりでいつも申し訳ないなと思っているけど、どうしても私いっぱいいっぱいで・・・だからこの子達のことだけしか考えてなくて。だから誰かを好きになるとかそういう事考えていなかったから・・・だから・・西条さんのこと・・・」
話をしているうちに今まで大変だったこと・悠と凛の泣いている顔・嬉しそうに笑っている顔が次々に浮かんできて、段々感情が込み上げてきて声が震え涙が流れてしまった。
自分でも伝えたい言葉が分からなくなってきた。
言いたいのは自分の大変さじゃない、西条さんの言葉への私の気持ちだ。
それでもなんとか伝えようと口を開くのだけど、声にならない。
すると西条さんが手を伸ばしてきて私の涙をそっと拭った。
その指は触れるように頬を滑る。
そして低く優しい声色が降りてきた。
「君は2人にとって最高の母親だ。それは悠と凛のことを見ていれば分かる。君は本当に頑張ってきたのだろう。本当にすごいな」
「そんな・・」
「君には怒られるかもしれないが母親として全ての思いを悠と凛に注いでくれたから、他の男にも目をくれずに今までいてくれたことに感謝してる」
「・・・え?」
「君は今までと何も変わらずにいてくれていい。そして俺とも今までと同じように過ごしてくれないか?ゆっくりでいい、親切な人から男として見てもらえたらと思ってる」
「・・・・・」
「頼む」
押しつけではないその言葉が何故か私の胸に響いた。
私に変われとも言わない、今までと同じでいいと言ってくれる。
西条さんはいつもそう。
そんな西条さんに私も応えたいと思った。
「はい、分かりました」
それは決して無理に出た答えではない。
嬉しいと思う気持ちが私の心にあったから。
そんな私の答えを聞いて、西条さんは表情を和らげた。
「ありがとう」
そう言って優しい笑みを見せてくれた。