2度目の初恋も、君とがいい
「なぁ……なんで、千花って男嫌いになったわけ?」



俺が知っていた昔の千花は男嫌いなんかじゃなかった。
だから、ずっと知りたいと思っていた。



「あたしから言ってもいいのかな?」


「頼むから教えてくれよ!」



日奈子の腕を掴んで、俺の前にしゃがませる。



「傍からみたら、あたしたちカップルだね」



急にそんな冗談を言い出す日奈子。



「俺、真面目なんだけど」



いつもなら乗るような冗談にも乗れないほど、いまの俺は焦ってた。



「はいはい。簡単に言うと、小四のときに告白されて、それが原因でまわりの子達からいじめられたんだって。その男の子が人気者だったみたいでね」


「……へ?」



日奈子から聞いた話は、身に覚えがありすぎる話で。
正直、頭の整理が追いつかなかった。



「だから、千花は誰にも告白されたくない!って気持ちになっちゃって……誰かに告白されることがトラウマになっててね。だから、男の子に近づかなければいんだって……ってなったみたい」

< 116 / 235 >

この作品をシェア

pagetop