2度目の初恋も、君とがいい
『だからさもしかして……って思って伝を頼って調査してみたら……やっばりね』



くすくす笑ってる日奈子に心底恥ずかしくて仕方なくなる。



「……たく、伝ってなんだよ……」


『まさか千花のこと悪く言ってるの聞くたびに千花に悪さしないようにしてたなんてねぇ』


「うるせー、もうそれ以上言うな。それにこれからも続けるから」



いままでやっていたことをやめるつもりはない。
小学生の時は、自分が告白したせいで女たちから無視される千花に手を差し伸べることすらできなかった。

だから、あの頃の償いも含めてまた起こるであろうそういうもの全てから守りたかった。

その償いは、これから先も……──



『そんなに好きなのに……バカな選択するね』


「俺の気持ちなんかどうでもいいんだよ。要は千花が傷つかなければ、だから……わかってくれ」


『……わかったよ』



渋々という感じで電話は切れた。



「これからだな……」



千花に気持ちがバレないように。
でも、守りたいから離れたくはない。

俺の葛藤がここから始まった。

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