2度目の初恋も、君とがいい
「俺にも教えて!」



明日汰がそんなことを言うもんだから、びっくりして目を見開いてしまう。



「バカ、明日汰。千花の部屋だよ?」


「いいだろ。別にあそこ男子禁制の寮でもないだろ」


「いや、そうじゃなくて……」



男の子なんか部屋に入れたことのないあたしは、どうしたらいいか分からなくなってしまう。

いくら明日汰とはいえ、相手は男の子だ。



「千花、俺行っちゃダメ?」



あたしの机の下からちょこんと顔をだして、甘えたような声をだす。



「うっ……いい、よ……」



明日汰のこの甘え方はずるくて。
ノーとなんかいつも言えない。

絶対にこの人はわかってる。
こうすればあたしが断らないって。



「いやなら断っていいんだよ?」



日奈子が心配そうな顔であたしを見る。



「大丈夫。明日汰だもん」



明日汰にはだいぶ慣れてるし、最近では触るのも触られるのも嫌悪感はない。

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