2度目の初恋も、君とがいい
「永人も行くか?お前も数学壊滅的だろ?」


「……っ」



あたしの隣の席で昼休みだというのに、顔を伏せて寝てる永人の肩を揺らす。

夏休み、あたし永人に振られた。
言うつもりなんてなかったのに、思わず言ってしまった告白。

それからももちろん友達でいるけど、いままでみたいにはやっぱり無理で。

夏休みは全然会ってなかったから、昨日ひさしぶりに会ったんだけどやっぱり気まずかった。



「行かね」


「えー、お前暇だろー。千花の家だぜー?女の子だぜー?」



顔を伏せたままの永人に能天気に話しかけ続ける。



「千花の部屋には行きたくない」


「……っ」


いまだ伏せたまま答え続ける永人。



「なんだよ、それ。お前誰の部屋にも行かねーだろ」



ちらっと心配そうにあたしの顔をみる明日汰。



「べつに来たくないのに無理やり来てもらう必要なんてないから」



明日汰に笑いかける。

心は泣きそうだけど、でも心配かけたくないから。

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