2度目の初恋も、君とがいい
「男嫌いなの?」



八神くんのほうを見ずとも、顔を上げたあたしに彼は聞いてくる。



「……っ」



言葉を発することは出来なかったけど、代わりに首を縦に動かす。



「……そっか」



それだけ呟いて、机に顔を伏せた。



「永人、自分から女の子に話しかけるの珍しいな。千花ちゃんのこと気に入った?」


「ばか、そんなんじゃねぇから」



顔を伏せたまま、今崎くんの言葉に反応する。



「やっぱり気に入ってそう」



あたしの顔をニコッと笑って見る日奈子。



「やめて……困る」



そういう感情は本当に迷惑でしかない。
自分も誰かを好きになることなんて絶対にもうない。



「男嫌い、克服したい?」



突然、今崎くんがあたしの顔を覗きこむ。



「あ、あの……」


「千花ちゃん好みだし俺が直してあげようか?」



どんどん近づいてくる、今崎くんの顔。



「……え」



どうしたらいいの、助けて。
日奈子……。



「やめろよ、怖がらせるだけだろ」



今崎くんの腕を引っ張ったのは、八神くん。

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