2度目の初恋も、君とがいい
「あとさ狂ったように女抱いてたときもあったよな」


「それは黒歴史だからやめてくれ」



こいつはなんだって、俺の過去を知りすぎではないだろうか。



「まさか永人が小学生のころからひとりの女の子を思う一途な男の子だったとはねー。それも千花とかずりぃわ」


「なにがずるいんだよ」


「もうそんなのさ、千花がお前のこと好きになんの運命だろ」



石ころを蹴飛ばしながら歩く明日汰の姿に足が止まる。



「運命か……」



あの頃、好きになってもらえなかった千花が再会した俺に恋をしてくれた。
これは、変わることのない事実だ。

今現時点では、俺と千花の想いは交わってる。
あとは俺が自信をつけるだけ。



「よし、決めた!」



少し先を行く明日汰を追いかける。



「何を?」


「内緒」



明日汰の隣を歩きながら、ひとつの野望をたてて俺は絶対に千花をいつか手に入れると心に誓った。

どうしても、やっぱり好きだから。
諦めるなんてできないから。

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