2度目の初恋も、君とがいい
「おはよー!」



人一倍元気な声が頭上から降ってくる。



「おはよう」



永人ともうひとり。
今崎くんじゃなくて……明日汰。

あたしと日奈子。
そして永人と明日汰。

親友同士で隣だからとなにかと話す機会が多くて。
……だいたいは日奈子と明日汰が話してて、あたしと永人はそらに相槌を打つことがほとんど。

1週間で永人と明日汰とだけは話せるようになったほう。
それでもまだ全然だけど。

少しずつだけど、顔も見れるようになってきた気がする。



「な、ここやってきた?」



永人が英語の教科書の一部分を指さす。



「うん、やってきたよ」


「俺当たりそうだからさ、見せてくれない?」


「うん」



永人に英語のノートを差し出す。



「さんきゅ」



フッと優しく笑ってあたしからノートを受け取る。

永人の笑顔はいつも優しい。
それはただ、永人が優しいからだ。



「千花、だいぶ二人には慣れたね」



日奈子が嬉しそうな顔をする。

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