2度目の初恋も、君とがいい
「うん!日奈子が話すときにあたしも入れてくれるからだよ」


「何言ってんの、千花抜きとかありえないから」



日奈子はいつもあたしを見捨てることはしない。
こんなのあたしがただ弱いだけなのに、それでも日奈子はあたしの味方でいてくれる。

日奈子がいるからかな。
他の女の子からもしかしたらなにか言われるかもしれないのに、ふたりと何となく話せるようになったのは。



「何かあったら言ってね?」


「うん、ありがとう」



今のところ、気になってた女の子たちからの視線も感じない。
本当なら、みんなの視線を気にしてふたりみたいな人気者とは距離を置くところなのに。
でも、二人ともがとっても優しいってわかってるからこうして一緒にいることを選んでる。

もし、またあの時のようなことがあったら……って未だに考えるけど起こってもいないことを気にしたって仕方ない。

それにいまはもう小学生の子供ではないのだから。
大丈夫だと自分に言い聞かせてる。

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