2度目の初恋も、君とがいい
「なんか、日奈子が寂しそうに笑うから……」


「そうかな……?でもいい加減恋したいね」


「日奈子ならかわいいから……すぐに相手にされそうだもん」



あたしと違って、男の子が苦手ということもない。
明るい性格で一緒にいるとこっちまでたのしくなる。
そんな日奈子だから、ずっと友達でいられたんだ。



「そうだねぇー。永人にでもしとく?」



意地悪そうに笑う日奈子。



「えい、と……は」



嫌だ。
もしも、日奈子と永人が付き合ったりしたら。
そんなの想像するだけでいやだ。

永人がずっと忘れられない女の子がいるのは知ってる。
もしも、その子のことを忘れることができて……そして、彼女を作るなら。

その時となりにいるのはあたしがいい。

人の気持ちなんてわからないのに、ワガママだけどそう思わずにいられない。

だって、好きだから。



「ぷっ」



日奈子のことを見ることができないあたしに、横で彼女は突然吹き出す。



「え!?」


「大丈夫。永人のこと、好きにならないから。心配しないの」



優しく笑ってあたしの頭を撫でる。



「う、ん……」



少し考えただけで、悲しくなってしまう。
こんなんじゃ、本当にその日がきたら、どうなってしまうのだろうか。

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