極上社長と結婚恋愛
 




週末、お店でホームページにのせるためのサンプルの花束を作っていた。

ピンクやオレンジのガーベラやバラを集めた元気でかわいらしい花束、籐の器に落ち着いた雰囲気の紫のリンドウや菊を合わせた和風のアレンジ、白い大輪のラナンキュラスに色落ちしたアジサイやライラックを合わせた物憂げな夜の雰囲気のブーケ。

なるべくいろんなテイストを、でも自分らしい花束を、と考えながら作っているとカランとドアベルが鳴った。

「いらっしゃいませ」

顔を上げると、短髪の男の人の姿があった。

「あ、工藤さん」

ぺこりと頭を下げる、無口な人。
木工作家の工藤さんだ。この前素材を渡したばかりなのに珍しいな、と思いながら立ち上がり近づく。

「すいません。まだあまり木の素材出てないんですけど……」
「いえ、今日はそうじゃなくて、店の中で棚とか台とか壊れて困ってることはないですか?」

わざわざそのために来てくれたんだ。

きょろきょろと店内を見回す工藤さんに、「ありがとうございます」と声をかける。

 
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