極上社長と結婚恋愛
 

最近は、直哉さんの帰りが早いときはこうやって一緒に料理を作るようになった。

直哉さんは今まで自炊はほとんどしなかったらしいけど、要領がよく器用なのでじつは料理上手だと思う。

私の隣で包丁を持つ直哉さんをちらりと横目で盗み見る。
私が洗った野菜を慣れた手つきで切っていく直哉さん。
その横顔が綺麗で見惚れそうになる。

キッチンに立つ姿まで絵になるなんて、ちょっとずるい。

そんなことを考えていると、私の視線に気づいたのか、直哉さんが小さく首をかしげこちらを見た。

見惚れていたとバレるのが恥ずかしくて慌てて前を向き、素知らぬ顔で野菜を洗うことに専念していると、目の前が陰った。

なんだろうと思いながら顔を上げると、隣にいた直哉さんがすいと身を乗り出し顔を寄せてきた。

瞬きをしている間に、直哉さんの綺麗な唇が私の額に触れすぐに離れていく。

「……っ!!」

額にキスをされたのに気づいた私が飛び上がると、直哉さんは楽しげに肩を揺らした。


 
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