極上社長と結婚恋愛
にっこりと笑った俺を見て、あずさちゃんもあきれたように笑った。
シーツの上でくすくすと細い肩が揺れる。
「もう祖父も祖母も亡くなってるけど、家はまだそのままあるんだ。管理をお願いして庭の花の手入れをしてもらってるから、きっとあずさちゃんも気に入ると思う」
「へぇ……。行ってみたいなぁ」
「今度行こう。案内するよ、小さい頃お気に入りだった庭を」
「その時は、道に迷わないでくださいね」
少し心配そうに言ったあずさちゃんに、笑いながら頷いた。
花で溢れた庭を歩きながら、いろんな話をしよう。
お互いの小さなころの思い出話や、これからのふたりのこと。
そんなことを考えながら腕の中を見ると、いつのまにかあずさちゃんは静かに寝息をたてていた。
無防備な寝顔に小さく笑ってそっと頭をなでる。
夜が明けるまであと少し。
華奢な肩を抱き寄せて、ゆっくりと目を閉じた。
『ツツジの丘』END


