極上社長と結婚恋愛
「あずさちゃんは? どうして花屋に?」
「小さなころに出席した結婚式で、花嫁さんのブーケトスを見たんです。青い空に浮かんだブーケの白い花がとても綺麗に見えて、それからずっと花に携わる仕事をしたいって憧れていたんです」
父と母と三人で出席した、親戚のお姉さんの結婚式。青い空に白いブーケ。そして幸せそうな笑顔。
その後、父の病が発覚してめまぐるしく我が家の環境は変わっていったのもあって、その思い出が家族三人での最後の幸せな記憶になった。だから余計にあの結婚式に憧れているのかもしれない。
直哉さんの質問に、少しうつむきながら答える。
「高校を出てからチェーン展開をしている大きな生花店に就職して、フラワースクールの開業コースにも通って。お店を開いて三年目になります」
「そっか、頑張ったんだね」
優しい労いの言葉に、私は照れくささを隠しながら首を横に振る。