ハイスペック男子の憂鬱な恋愛事情
まけぃたの、強気を装った生き絶えそうなーー

なんとも危うい声が私の食指を劇的に揺さぶり、また自分の内の、何らかのタガが外れたのは感覚的にわかった。


色々叫んで、しょうこちゃんにたしなめられを繰り返し、まけぃたがまさかの失神をするその瞬間まで、彼の息遣い、吐息、彼の出す全ての音に全神経が集中した。

もっと聞きたい。

もっと知りたい。

こんなに狂える音が、この世にあったなんて。

すごく、ものすごく気持ちいい。
魂を持ってかれたみたい。


ああ、こんなの、


生まれて、初めて。


(あ、まけぃたに言ったらまた図に乗りそうだから、教えたげる気はないけどね。)
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