歪な光
私も長く寝たせいか、なまった身体を伸ばし、おでかけの準備を始める。






ふと、机の上に置きっぱなしにしてた履歴書が目に入る。






本当なら、バイトの書いた履歴書を出したかったのに、何も進めれていない。






結局、変われてないなぁ。
情けないけど、どうしようない。






「真白?支度できた?」





遠くから瞬の声が聞こえる。






「はーい、待っててね」





私は気分を入れ替えて、支度をする。






支度を終えると、久々に瞬とドライブに出かけた。





「で、どこいきたい?」






「海、まだ何も進んでないけど、気分転換に行ってみたい」





瞬は「了解」といって、車を走らせてくれる。





流れる景色を見ながら、昔マドカと出会った商店街も眼に映る。





これといって、思い出の地があるわけではないのに、どこか懐かしく感じる。






二人でゲームセンターで遊んだこともあったし、CDショップで試聴したり、普通の出来事なのに、キラキラしていたように感じるよ。




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