歪な光
やっぱり、傷心中。




会えなくなってから、マドカが大切だったことを実感する。





誰にも心は開かないと思っていたのに、いつのまにか、本当の友達だと心が勝手に開いていたのだ。





意識して開くなんて、ものじゃないんだよね。






そんな当たり前のことに気づけない。私はまだまだお子様だ。






でも、それに気づけた私は少しは大人になれたかな?






「初めてマドカに会った時ね、なんとなく遊べたらいいって、同じ境遇で馴れ合うのは嫌だから程よく遊べる空いてだったらいいなって思ってたの」






都合のいい存在。
たぶん、そう思ってしまっていたことをマドカも気づいている。






「だから、お金稼ぐのにも楽できること二人で探してたら、昔からマドカの知り合いっていうジョージを紹介されて、気づいたらマドカはジョージと付き合ってて、まあ、腐れ縁らしいから、付き合ったり別れたりしてたみたい」





私はいつのまにか、マドカとの思い出話を瞬に話していた。




唯一の友達の存在を瞬にも、知ってほしいと思った。



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