歪な光
でも、行かないと!



私は自分にも大丈夫と言い聞かせるように、走り出した。





服を詰めて戻るだけ。





でも、何があるか分からないからポケットにはケータイをいつでもかけれるように、瞬の電話番号を表示している。







家に入ると中は静まっていた。
それに安堵して私は普通に中へ入っていった。





二階にある自分の部屋へ行き、無防備に服を詰めている私に、怪しい視線が向けられていることに気づかなかった。






服を詰め終わり、振り向いた時、怪しい笑みを浮かべた母親の彼氏が立っていた。





私は背筋が凍るのを感じた。





そして、ケータイを無造作に触り、瞬に発信した。





「久しぶりだね、真白ちゃん」





どんどん近寄ってくる。






「なんで、こんな昼間にいるのよ」





私は後ずさりするものの、逃げ場が無かった。




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