歪な光
家の中に入ると、シックで余分なものがない。まるで、モデルハウスのような住まいだった。





「そんなに広くないけど、上がって」






「お邪魔します」





廊下を歩き、中扉を開くとすぐに白いふわふわしたものが瞬に飛びつくのがわかった。





「レイン、元気になったか?」





瞬はレインを抱き上げると、顎下を触ってあげた。レインは心地好さそうな表情で瞬に甘える。






「なんか、レイン昨日より綺麗になった?」




「ああ、昼くらいに一度帰ってからエサをあげてシャワー浴びさせたんだ。実家で昔猫飼ってたから懐かしいよ」





通りで猫の扱いに慣れているわけだ。





「真白ちゃんも、ソファーに座ってて。今飲み物出すから」






「ありがとう」





瞬がレインを床に下ろすと、悲しげな表情でふとレインが私をみた。







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