脳内☆彼氏
家に帰ると、即ベッドに倒れ込んで夕食の時間まで死んだように眠った。
明らかにそれがよくなかった。
母親に無理矢理起こされて、激しい頭痛の中で夕食を口に押し込む。
「寝かせといてよ!後で食べるからほっといて!」…なんて言う勇気はなかった。子供は親に逆らったら、養ってもらえない。

中途半端な睡眠からくる頭痛は、お風呂から出る頃には和らいでいた。しかし今度は逆に頭がさえてくる。長い夜の始まりだった。





私は勉強しながら聞いていたヘッドフォンを耐えきれずに外した。

「…耳が痛い。」
もともとヘッドフォンは苦手なのだ。すぐに耳が痛くなる。でもスピーカーで聞くのは、親に叱られそうで怖い。


(もう、やめておきなさい。難聴になりますよ。)

捨華が私の耳の後ろをさすった。


(捨華…来ないでって言ったのに)
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