前略、妖怪と付き合う事になりました。
ここは落ち着こう、落ち着こう私。

簡単だ、ごめんなさい、その一言で良いんだ

「......ごめ」

おいやめろそんな目で!!
そんな目で私を見るんじゃねえ!

やめろ心が痛む!!うん!!
なんかごめんなさい!!

落ち着こう私、落ち着くんだ。

相手は正体不明のコスプレ男

そんな変態に近い奴と付き合うなんて
...ふむ、しかし中々のイケメン...

いや、だがこいつは変態だ。

いやいや、だが人外だぞ...いや...だが

いやいやいや...

「...よろしくお願いします。」

オイコラ...おいこら...?!
な、な、何言ってるの私は!?

「ほんとですね...!?もう取り消し駄目ですからね!」

そう言って私に抱き付いてくる。

うわあああああああ!!
...うん!!!!これは私が悪いね!!!!

人外の魅力に勝てなかったよ...

...え、人間じゃないって気付いてたのだって?

...当たり前だろ

「う、うん、よろしくね...」

そう呟き、名前と種族(?)を聞こうとすると
彼が口を開く

「ボクの名前はね!フェリチタだよ!イタリア語で幸せ、幸福を意味するんだって!」

「へ、へぇ...私は小西 茜(こさい あかね)だよ」

小西って苗字は珍しい?
変な苗字だって!?

うるせえ!!珍しい苗字でなにが悪いんだ!!

おっと...失礼しました。

なんだこいつサトリか?サトリなんだね!?

...あ、人の心が読めるフレンズなんだね!!

ゴホン、フェリチタ...リチで良いか...

...あれ、なんかこいつと付き合う事になったんだよね?

...あ、こいつどっかで見た事あると思ったら
いっつもキツネうどん食べてる人じゃん。

...キツネ...狐なのかこいつ...??

「...失礼な事言うけど、人間じゃないよね?」

「うん!狐だよ!...あー、正しくは妖狐だけどね」

ようこ...??ほぁー...よくわかんね。

ごめん嘘、知ってる。
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