十二月の初恋戦争


二十分ほどで山頂が見えてきた。


僕はうつむいて膝に手をあて白い息を吐きながら石段を登り終えた。



冬でよかった、と心から思った。



さて、ようやく目的地だ。



何もないといったものの、ここには小さな神社が一つある。



その神社、名前を「八代(やしろ)神社」といった。



僕は鳥居をくぐり本堂の前に立って手を合わせる。


目を閉じる。


そして願う。


この町に早く雪が降りますように。

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