素直にバイバイが言えるまで
ありがとう。バイバイ
半月後ーー


運転免許証には、緊張した面持ちの私が写っていた。


初めての遠出ドライブの行き先は、龍吾との思い出が詰まった場所ではなく、母の甘い卵焼きが待つ実家に決めたのだった。


色んな意味で、ようやく大人になれた気がした私は、龍吾の名前が書かれたレシートを、潔くゴミ箱へ捨てた。


『ありがとう。バイバイ』


中古で購入した黒い軽自動車の鍵を握りしめ、私はアパートから出たのだった。


《終わり》
< 35 / 35 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

「もも」と「モモ」

総文字数/4,541

恋愛(その他)13ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
主人公の《私》は高校生の時に同じクラスだった《光》という彼と付き合っていた。 けれども、片想いだった《雅紀》の存在が私の頭から離れることはなかった。 光も雅紀も私の友達。 そんな雅紀が夏休みを目前に、みんなの前から姿を消してしまった。 あれから何年経っただろう……。 そして社会人になったある日、光までも私の前から突然いなくなってしまった。 当然、私は光を探し始めたけれど、そこには悲しい秘密があった。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop