「これ、初めて挑戦してみたんだ!
おからで作ったんだよ!」


「へ~。体に良さそうだな。
1個ちょうだい。」


「まだダメ!
実はあんまり美味しくなかったんだ。

今回は失敗しちゃったから、また今度成功したらハヤタに食べさせてあげる。」


「じゃあ何で今これ見よがしに自慢してきたんだよ。」





今まで通り・・いやそれ以上に1人で過ごすことが多くなった学校生活。

だけどたまにこうして弁当の時間にチカが俺の所に弁当を食べに来るようになった。



「チカは期末テストどうだったの?」


「うーん。まぁ中間よりは良かったかな。
ハヤタは?」


「化学、超点数高かった。」


「文系みたいな顔してるのに理系得意なんだ。」


「文系みたいな顔ってどんな顔だよ。」



今まで教師との会話が一番気を遣っていたけど、今はチカとの会話が一番危険だ。


こいつと喋っているとつい気が緩んでしまう。





「冬休みの合宿はいつからなの?」


「22日から4日間。
クリスマス被ってるんだよ~。」


「いいじゃん。練習終わったら夜スキー場にも行くんだろ。
クリスマスっぽいし。」


「ハヤタも来てよ。
スキー客として紛れ込んじゃえば分かんないよ。」


「俺は寒い場所が苦手なんだよ。」


< 104 / 379 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop