「もちろん河原君もサッカー部入るよね!?」




【サッカー部入るよね?】・・・・・・か。


夏目、ありがとう。

なんだか肩の荷が下りた気がしたよ。




ここ数日の葛藤、
“サッカーを続けて大丈夫か”


今この瞬間に決着がついた。


【サッカーがやりたい】
【サッカー部に入って高校でもサッカーを続ける】


よくよく考えたら、死神に出会ったあの日からこの質問が誰からも無かったのが不思議なぐらいだ。







「入らない。」


「・・・・・・・え?」


「サッカー部には入らない。」



明らかに夏目の表情が変わった。

そりゃ驚くだろうな。
俺のことを知ってくれてたのなら尚更。


「本当・・?」


「本当だ。」


「高校でもサッカー続けないの?」


「続けない。
サッカー部には入りたくない。」








『口先だけの嘘ではダメだぞ。
もし嘘をついたらその通りに行動しろ。』



死神も容赦ないな。

きっとこういうパターンの時をちゃんと想定してたんだろう。


“サッカー部には入らない”
って嘘をついたからには、

サッカー部に入部した瞬間俺は死ぬ。







「なんで!?どこか怪我でもしてるの?」


「・・・サッカーなんて初めから嫌いだったんだよ。
お前、うるさい。もうあっち行け。」





・・・・高校卒業したら・・・またどこかでサッカー出来るといいな・・・・




第2話 完

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