聖なる夜に来る待ち人は
番外編 side祐吾
終業式後、教室に迎えに行ってドキドキしながらも初めて下の名前で呼んでみた。

ずっと、呼びたかった芽衣って。
そう呼んでも許される立場になりたかった。

受験の時に出会って一目惚れだった。
入学式で見かけて嬉しかった。

何とか近付きたかったのにファンだの何だのに囲まれて思う様にいかず。

図書委員の芽衣に何とか覚えてもらいたくて当番の日に通うもわらわらついてきた女子軍団のせいで迷惑がられ。


そんな日々を鬱々と過ごしながらもそれでも芽衣への気持ちは揺らがなかった。
見るたびに好きになる。

思いやりがある所、笑い声が可愛いところどんな芽衣も目について離れなかった。


だから、今度こそ振り向いてもらうために受験が終わったら卒業までの短いあいだに積極的にアタックすると決めてやっと二学期の終わりに合格通知を貰い行動を始めた。


始めはやはり距離を取りたがられた。

強引に過ごすうちに慣れてきてくれて、どんどん芽衣が近くなっていくのが分かった。


それでも名前を呼ぶ時はドキドキした。


呼んだら少しビックリして目を見開いたけれど、そのあとふんわり笑ってくれた芽衣に、また好きが増えたんだ。


そして、迎え入れてくれた芽衣の家は綺麗だけど生活感はある。
けど、芽衣だけのその空間が少し寂しそうで今日は笑ってほしくて色々話しながら食事も二人で準備した。

とても楽しかった。
芽衣も楽しそうだった。


そんな芽衣が瞳を潤ませたのはサプライズで用意してもらったケーキのプレートメッセージ。

今日はイブだけど、俺にとっては大切な人が産まれてきてくれた大切な日。
だから祝いたかった。

そして、そのあと芽衣が初めて俺を名前で呼んでくれた。

『祐吾くん、ありがとう。凄く嬉しい。』

そう言ってくれた時

『あ、芽衣が俺を受け入れてくれた。』


そう思った。

だからまた告白した。
芽衣が好きだと。付き合ってくださいと。


やっと芽衣からいい返事が貰えときは、言い様のない喜びに胸がいっぱいだった。


これから先、ずっと大切にしていくよ。

芽衣、俺の愛しい、大切な人。

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