残り100日の私と大好きな君
「ん?どうしたの?」

そう言われて、我に戻る。

私は首を横に振ってから、カスカスの声で「なんでもない」と答えた。

「そっか、ならいいんだ。僕、咲楽ちゃんが退院したら一緒にお出かけしたいな~。そのためにも、お互い、頑張ろうね!」

その眩しい笑顔に、私は頷かずにはいられなかった。

本当は、退院なんて出来やしないのに……

ごめんね、奏汰くん……

嘘ついて…ごめん
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