残り100日の私と大好きな君
「俺、無責任かもしれないけど、咲楽ちゃんには生きてほしい…!!死ぬなんて、言わないで……」

「…………でも、本当に死ぬんだもん…!!!奏汰くんは、移植出来るのかもしれないけど、私は無理なの!!もう……手遅れなの…。生きれるなら…………もし、生きれるなら、そんなの生きたいに決まってるじゃん!!!!!生きる意味なんてないって思ってたけど、今は毎日、死にたくないって……死に怯えてる。…でももう、こんな生活嫌なの……。どうせ死ぬのに、なんでほんの少し寿命を延ばすためだけの苦しい治療して……毎日苦しくて、辛い思いしなきゃいけないの!!!!ゲホッ!!ゴホッゲホッ…はぁっ……はぁっ…ゲホゲホッ!!」

大声なんて出すから咳が出てきた

肺が痛くて、息も苦しい…

息が上手く吸えなくて、涙で視界も歪んで、頭の中がパニックになる。

苦しい…

辛い…

息、出来ない……

涙、止まらない…

「咲楽ちゃんっ!!大丈夫!?落ち着いてっっ!!えっと…えっと……そうだ、深呼吸!!ゆっくり息吸って」

奏汰くんに促されて、ゆっくりゆっくり呼吸を戻していく。

でも、その間も苦しくて、落ち着いた頃には、私の顔は涙でぐしゃぐしゃだった。

「うっ…………うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!!!!!!」

どんどん苦しくなって、おかしくなって行く自分の体が怖くて、さっきまで死のうとしてたのに、死ぬのが怖くて、死にたくなくて、やっと落ち着いたというのに、私は大声で泣いていた。

奏汰くんの服にしがみついて、大声で泣いた。

「やだっ、死にたくないっ!!死にたくないよお……」

そんなこと言ったって、現実は変わらないのに…

それでも、私はこんな人生を恨んで泣き続けた。








こんなに苦しいなら産まれてこなければ良かった……
< 56 / 107 >

この作品をシェア

pagetop