【完】『雪の都』

夜が、明けた。

「桜子、起きてってば」

深雪に揺さぶられて桜子は起きた。

「…薫さんは?」

深雪は黙ったままでいる。

矢も楯もたまらず桜子は廊下へ駆け出した。

すると。

担当らしき医師が、

「今しがた」

とだけ言うと桜子は医師を突き飛ばして走り出した。

待ち合い室にいた母が指をさした先に、一つだけ暗い廊下に明かりが漏れている部屋が見える。

桜子は飛び込んだ。



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