誓いのキスを何度でも
その日の夜、ベッドに並んで横になった途端さっそく私のパジャマを剥ぎ取る誠一に、

「ねえ、私の意見は聞かないの?」

「ええっ?
もしかしたら、もう子どもはいらないの?
俺は、果歩と一緒に赤ん坊を育てたい。
誠太郎の時は一緒に子育てできなかったから…


と真面目な声でいいながら、
私の耳の後ろにゆっくりくちづける。

私がソコが弱いと知っているな。

「うーん。…」と言ったまま、言葉が続かず、甘い声が出てしまう。

「果歩、俺の子どもをもう一回産んでください」

と言って、私の胸の先を唇で覆う。

「あっ…」

と思わず声が出る。

私にNOと言わせないつもりだな。

ま、妊娠したら、
10年ぶりに産まれたての自分のベビーが抱けるのかな。と
ふわふわの感触を思って、ふふっと笑みがこぼれる。

私は甘いため息をついて、

「…わかりました。一緒に子育てしてください」と誠一の耳元で囁き、微笑んだ。

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