誓いのキスを何度でも
プラネタリウムは結構混んでいたけど、3人で並んでリクライニングシートに座る事ができた。

暗くなっていくと天井のスクリーンが夕方の景色を映し出し、

春から夏の星座の説明がアナウンスで流れだす。

天井は暗くなり、大きさが違う満点の星がが映し出されていく。

シンさんは静かな声で誠太郎に話しかける。

「あの星たちの光が地球に届くまで、ずっと長い時間を旅してくるんだ」とか、

「あの赤く光る大きな星は火星。で、この星は太陽を中心にして回ってるんだ」とか

アナウンスで流れない沢山の事を誠太郎に教えてくれる。

私も、興味ぶかい話だと耳を傾ける。

シンさんは良い教師だ。

誠太郎は天井が明るくなる頃にはシンさんの話を夢中で聞き、
星の事について随分と興味を持ったみたいだ。

「今度、星を見に行こうか?今年は夏に流星群がやって来るよ。」と言われると、
誠太郎は行きたいと熱心に答え、

私の意見は聞かずに、一緒に行く約束をしているみたいだ。

やれやれ。
単純っていうか…


母親が信用していると思ったボーイフレンドに

美味しいご飯と、今まで知らない世界を教えられ、

誠太郎はシンさんを慕い、仲良くなっていくのかもしれない。

そして、ゆくゆくは家族になってもいい。と思うのだろうか?

シンさんは優しくて、大人で…私と誠太郎を包むように甘やかしてくれるだろう。



「もちろん、果歩も行くでしょ。」とシンさんに顔を覗き込まれ、

「よろしくお願いします。」と言うと、

「休みを取って3人で行こう。」と約束し、

誠太郎を真ん中に3人で手を繋ぎ、プラネタリウムを後にした。

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