愛を知らない一輪の花 〜after story〜
トイレに駆け込み、空っぽの胃の中身を出す。
鏡に映る自分の顔は、血の気のない青白い顔。
蓮を心配させてしまう。
温かいお湯で何度か顔を洗い、気合を知れ直してまた、作業場にと戻った。
グロリオサの花束をラッピングしていると、後ろから話をしている声がした。
「〜〜〜っ!お腹痛いなぁ〜。」
「大丈夫?お腹でも壊したんじゃないー?」
「あ、ううん。今生理中だから。」
「あぁ〜。重い方?私も生理痛は重い方だもん。辛いよね。薬あるよ?飲む?」
そんな2人の会話を聞いて、百合ははっとする。
カレンダーを見て、ある不安が急に襲う。