愛を知らない一輪の花 〜after story〜


開きっぱなしのドアに、革靴の音が響く。



「、、、お前たち、入口で止まるな。迷惑だ、、、しかもなんか言えよ。斉藤が不安がってるだろうが。、、、斎藤、そのドレス良く似合ってる。あいつが作ったブーケに良く合うな。」



そう言うと、透は持っていた白いキャスケードブーケとピンクのラウンドブーケを百合に差し出す。



白いユリを基調に、白い薔薇に白いデンファーレで下に垂らされたキャスケードブーケは技術的にも凄いものだ。


そしてピンクのダリアに、淡いピンクのトルコギキョウ。赤のスプレーバラでまん丸に綺麗に組まれたラウンドブーケ。



驚いて透の方をみると、目を細めた。
< 87 / 169 >

この作品をシェア

pagetop