さすれば恋となる
秘密と言われた上に、唇に人差し指当てながら私見せた顔に、思いきり照れてしまった私。
不覚、それしかない。
あ~ 顔が熱い熱い。
店に入ると緋衣呂君がウィンナーココアを頼んでくれた。
緋衣呂も同じココア。
意外と甘党?
「 甘すぎるな… 」
あれ、苦手?
「 詩乃、行きたいとこある?」
「 行きたいところ? ん~…… じゃあ、緋衣呂君家行ってみたい 」
そう言った私に、緋衣呂君の顔が強ばり固まった。
あれ…… 困ってる?
「 緋衣呂君が嫌ならいいんだよ、気にしないでね 」
「 あ、いや別に…… 」
なぜか緋衣呂君はココアを両手で掴みガン見していた。
そんなに嫌、だったのかな……
「 なんなら、私の家に来ちゃう?」
ヘラヘラと言った私に、緋衣呂君はガン見しているココアから私に視線を向けて言った。
「 嫁入り前の女が言う事じゃねぇだろ 」
へ…?
「 緋衣呂君、なんか怒ってる? 家に早かったかな、ごめんね 」
まだ、一週間だもんね……