満月の存在。
『…そろそろ行かないと。』

すっかりあたりが暗くなった頃、私はそんなに一言を漏らした。

……今日はピエロから呼ばれてるんだよね。
満月の存在が集まるとかなんとかで。

ピエロは私のオーナー。
満月の存在の長であり私の面倒を見てくれている人。


ま、もう集合時間には遅れてるんだけど。

翔「俺もそろそろ行かないと。送ってくよ。」

『いい。寄るところあるから。
じゃあ。』


翔「うん、明日あの部屋においでね。」

翔のそんな声を背中で受けながら、私は翔の視線から外れた途端に異力を使って集合場所まで転移した。
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