Dear Hero
ひとしきり泣いた紺野は、落ち着いた頃にそっと俺から離れた。
「…うーわ。ひっでぇ顔」
「誰のせいよ……」
「え、俺なの?」
「……テツくんの“おかげ”にしてあげる」
「そりゃどーも」
ぱんぱんに腫れた目の周りは真っ黒、鼻は真っ赤。
俺に額を押し付けていたせいで、前髪は変な形に癖がついている。
からかうように笑う俺を見て、恥ずかしそうに頬を膨らませた。
過去一番にひどい顔なのに、やっぱりかわいい。
もう少し間近で見ていたいのを抑えてベンチに座らせる。
隣に座ると、紺野が大きく息を吐く。
「本当にね、大好きだったんだよ」
「うん」
「ずーっと大好きだったの」
「うん…」
「振られちゃったけどね、今、すっごくスッキリしてるんだ」
「うん……」
「気持ち、伝えなくていいやって思ってたけど、言えてよかった」
「………」
「……テツくんが、背中押してくれたからだね」
「………」
「ずっとテツくんがいてくれたから、ここまでこれた」
「………」
「私の恋が無事終わる事ができたのも、全部全部、テツくんのおかげだね」
やわらかく笑うと、右手をすっと差し出す。
釣られてそっと俺の右手を近づけると、両手で包み込むようにぎゅっと握られた。
「本当にありがとう」
俺の大好きな笑顔。
涙が出そうだ。
握られた手だけじゃなくて、俺の心も融けてしまいそう。
「紺野ががんばったからだろ。……長い間、お疲れさんでした」
「あははっ、テツくん部長さんみたい」
「上司か、なんかエロイな」
「なにそれ!テツくんの変態!」
握られたままの手がペチンと叩かれる。
握られた……ままの……
そろそろ、心臓がやばいので手を離してもらいたいんだけど……
「…うーわ。ひっでぇ顔」
「誰のせいよ……」
「え、俺なの?」
「……テツくんの“おかげ”にしてあげる」
「そりゃどーも」
ぱんぱんに腫れた目の周りは真っ黒、鼻は真っ赤。
俺に額を押し付けていたせいで、前髪は変な形に癖がついている。
からかうように笑う俺を見て、恥ずかしそうに頬を膨らませた。
過去一番にひどい顔なのに、やっぱりかわいい。
もう少し間近で見ていたいのを抑えてベンチに座らせる。
隣に座ると、紺野が大きく息を吐く。
「本当にね、大好きだったんだよ」
「うん」
「ずーっと大好きだったの」
「うん…」
「振られちゃったけどね、今、すっごくスッキリしてるんだ」
「うん……」
「気持ち、伝えなくていいやって思ってたけど、言えてよかった」
「………」
「……テツくんが、背中押してくれたからだね」
「………」
「ずっとテツくんがいてくれたから、ここまでこれた」
「………」
「私の恋が無事終わる事ができたのも、全部全部、テツくんのおかげだね」
やわらかく笑うと、右手をすっと差し出す。
釣られてそっと俺の右手を近づけると、両手で包み込むようにぎゅっと握られた。
「本当にありがとう」
俺の大好きな笑顔。
涙が出そうだ。
握られた手だけじゃなくて、俺の心も融けてしまいそう。
「紺野ががんばったからだろ。……長い間、お疲れさんでした」
「あははっ、テツくん部長さんみたい」
「上司か、なんかエロイな」
「なにそれ!テツくんの変態!」
握られたままの手がペチンと叩かれる。
握られた……ままの……
そろそろ、心臓がやばいので手を離してもらいたいんだけど……