天神学園のお忍びな面々
そうか…。

先輩は思考を巡らせる。

あれは、夕城宗家直系の男だったか。

合点がいった。

道理で噛み合う訳だ。

あれが自分に咬みついてくるのも必然。

恐らく牡丹は、意味も分からず咬みついてきているのだろうが。

宗家の血筋ならば、理由は分からずとも咬みつきたくなるだろう。

自分と夕城宗家は、因縁があるのだから。

よくよく、夕城とは戦う巡り合わせらしい。

こんなに血が薄くなっていても、まだ交わるのだから。

因果なものだ、この血は。

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