天神学園のお忍びな面々
指先についた塩気と飯粒を舐め取る先輩。

「……………………先輩は」

白雪がか細い声で言う。

「皆と一緒にご飯食べないの……?」

「和気藹々とできるものでもない」

さっさと背を向ける先輩。

「俺がいると殺気立つ者もいる。輪を乱す事もないだろう」

「…………甲斐や…夕城 牡丹の事…?」

白雪の言葉に、ゆっくりと振り向く先輩。

「夕城 牡丹?」

「…………今朝、校門で先輩と睨み合ってた侍…夕城現宗主の息子…」

< 133 / 760 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop