天神学園のお忍びな面々
「蘭丸先輩…」

美緒が、蘭丸を見上げる。

「オパーイちゃんにそういう目で見られると弱ぇんだが…」

蘭丸は頭を掻く。

「坊ちゃんがああ言ってるしなぁ…選定の儀じゃあ平等って事にはなってるが、一応坊ちゃんは宗家直系だ。その意見を蔑ろにする訳にもいかねぇ」

「ねぇ坊」

椿からも、牡丹に話す。

「実害はなかった訳だし、色彩銘刀も無事だったんだ。リュークの知り合いなら信頼のおける素性だし、ここはひとつ…」

「ならん」

牡丹は豆柴をギロリと睨んだ。

「このくノ一は、夕城邸にて預かる」

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