天神学園のお忍びな面々
「大丈夫よ、リュート君」

古奈美が、リュートの背中をポンと叩いた。

「天神学園には、臥龍っていう魔物の話があったじゃない。1人の男の子の身の内に封じられた強大な魔物が、天神学園での生活を経て、穏やかな性質に変化していった…『竜』が『龍』になったって話、リュート君も聞いたでしょう?」

「…あいつもそうなるってか?」

「そう思わない?」

横目で見る古奈美に、溜息をつくリュート。

「…天神学園は、色んな奇跡が大安売りされてる場所だからな。あそこなら、九尾の狐だって仔狐になっちまうかもしれねぇ」

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