天神学園のお忍びな面々
「悪鬼の礼装とは、こりゃまた…明日辺り起きたら、自分の発言恥ずかしくなって黒歴史になんぜ?」

そんな軽口を叩く蘭丸。

ゲラゲラと笑う彼に。

「!?」

先輩は踏み込んだ!

縮地?

活歩?

とにかく速い!

只の高速歩法なら、母親に仕込まれて、見切る事さえ蘭丸には容易。

という事は、この先輩の歩法はそれ以上に速いという事か。

舌を巻いている蘭丸に、先輩は横薙ぎの手刀を繰り出す!

夜桜を一寸抜き、刀の腹でそれを受けようとして。

(…違う!)

蘭丸は防御ではなく、回避に移行する。

結果として、電柱を叩く先輩の手刀。

その電柱が。

「っ!」

僅かに傾いた。

< 84 / 760 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop